交差点事故の模擬体験 
12月1日、 県立保原高校のプレドライバーズセミナーが、当校において開催されました。 当日は、お昼前から暖かい陽射しがふりそそぎ絶好の講習日和となり、コースの中は多くの学生さんたちの若々しい熱気にあふれ、私達も張りきって講習を行うことができました。
このセミナーは、運転者として交通社会に参加する直前の若者(プレドライバー)、特に、運転免許取得が可能な高校3年生の皆様に、実験(実習)、同乗体験などに参加していただくことを通して、自ら考え、判断し、交通安全を意識することができる交通社会人になっていただくことを目指そうというものです。
飛び出し事故体験
駐車車両などの障害物や、見えづらい左側の脇道などから、急に人や自転車が飛び出してくることがあります。
漫然と運転してしまったり、脇見や、携帯に気を取られ、”もしかしたら”の気持ちを忘れていたりすると、対応することができず、事故になってしまいます。

ブレーキング・制動距離確認
ブレーキ操作は、車の運転の中で最も重要なものですが、ブレーキの性能は、決して万能ではありません。 上記の飛び出しのような場合、ブレーキを掛けて、すぐ車が止まってくれるのなら事故も軽くて済みますが、実際は、車が止まるまでには、かなりの距離を必要とします。 今回は、30キロ・40キロ・50キロからの急ブレーキを体験していただき、そのときの衝撃の大きさ、そして、止まるまでの距離を確認していただきました。
ブレーキが掛かってから止まるまでの距離
 時速30km 6m
 時速40km11m
 時速50km18m
 時速60km27m

シートベルトコンビンサーによる衝撃体験
実際に車が衝突したときの衝撃は、想像を絶するものがあります。その衝撃から自分の身を守る為のものはシートベルトしかありません。今回はシートベルトコンビンサーを使用し、わずか5kmからの衝突でも強い衝撃があることを体験していただきました。

交差点事故体験(右折直進事故)
交差点では、他の車両によって死角が発生することが、よくあります。 代表的な事例として、自分の車が交差点を右折、同時に対向車両も右折する際、対向車両の陰が死角になるケースです。この時、この対向車両の死角から、小さなバイクなどが出てきたらどうなりますか?

 内輪差 って ナンダベサ ― 巻き込み事故実験
内輪差が原因となるトラックによる巻き込み事故は、悲惨な事故に直結しています。 もちろん普通車でも内輪差は発生しますので、普通車クラスの車両によっても巻き込み事故は発生しています。
特に、ホイルベースが長いトラックの場合は、交差点を左折する際、左の写真のように後ろの車輪が大きく内側に食い込んで来ます。この内輪差によって巻き込み事故が発生します。

「死角」ってこんなにあるの!?
このコーナーでは、車の左右のドアミラー及びルームミラーで確認できる範囲と、実際に頭を動かして「直接目視」で確認しないと見えない範囲を具体的に確認してもらうことで、確認の大切さを知ってもらうことがねらいです。 下の写真のように、普通車のすぐそばにあるバイクが、運転席からでは死角に入ってしまい、見えないんですね。

 
若い世代の人達が起こす交通事故が一件でも少なくなることを願っております。ありがとうございました。